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コースのインスペクション僅かな傾斜の変化を見る

レースにおいてインスペクションは大事な作業の一つだ。

ハンタマのポールバーンでの話と今回の大会。

レーシングウエアを新しく買った。

大会までに、慣れておいたほうが良かろうと、2度目の試着。

コースに出たのだが、朝9時前だったので、係りの中嶋さんだけが居た。この方は元レーサー。

同じ名前だが 何時もビデオなどを撮っていただく『中島さん』とは字が違う、山があるほうの『中嶋さん』。

レースが好きで、今はここでパトロールをしている。

セッテイングは、他のパトロールの方がセットするが、中嶋さんが、ポールバーンの番をしている。

何時ものウエアからレーシングウエアに替える。

体感温度が下がることもあってか、身がしまる事もあってか、気持ちがハイに成る。

心の乱れを馴らそうと言う訳だ。

「お早う。今日はタイムを計ってみようかな。」

中嶋さんは「インスペクションで1度滑った方が良いよ。」

「とても気持ちが締まっているから、1本目で計りたいです。それに、何時も1本目が気持ちよく滑れるから。」

「それでは」と言うことで計る事にしたんです。

ところが飛ばして滑っていると、この日に限り、隣にもポールが張ってあったのです。

始めは離れていたんですが、6旗門目頃、あれっ、どっちかな?と一瞬戸惑うポールがあるではないか。

「やっぱりインスペクションをやるべきだったよ。一瞬戸惑った。」

「そうでしょう。1度見ておけばよかったのに。」

「やはり先輩の話は聞いて損は無いね。」と言う訳で、このタイムレースは失敗に終わったのです。

私では、25双旗もある旗を記憶できるわけが無い。

無理に覚えるより、2本も前を見ながら滑った方が私には良さそうだと思い込んでいたのです。

私は暗記力には非常に弱いことを知っているから。

『どうせ覚えられない』

このような観念が有ったのです。

ところが今回は、1ヶ所だけ覚えていれば、事足りたわけです。

これなら私にも覚えられそう。

どうせ忘れるんだからと言って、見ないでの失敗は、避けられた失敗です。

さて、鈴木さんの話では「今回の勝利の要因は、インスペクションだよ」と何度も言うのです。

私は見たことは見たんですが、鈴木さんに比べて如何にお目出度いか、見方が荒っぽいか。

今回のマスターズでは、インスペクションで旗が上から下まで、見えたんです。

殆ど1枚バーンに見えたんです。

ですから、私は、旗のインターバルと振り方を見ただけなんです。

「あーこれは、行け行けどんどんで良し。ここもだ、気にする事は無い。

早い話スピードのコントロールの心配は無い。

飛ばすのみ。」

全てのポールでこの様に見たんです。

従って、「何度もインスペクションするより、体を慣らそう。」と思って、隣のバーンを試合前に何度も滑ったんです。

ところが鈴木さんは、2度インスペクションをやって、3度目は時間が来て出きなかったと言う。

仕方なく、コース脇の綱の外から、3度目のインスペクションをやったそうです。

この結果、『9旗門までが勝負』と見たといいます。

始めは意味が判らなかったのですが、

「如何して?」と聞くと

「旗門間も、旗の振りも、同じように張られてあったが、9旗門までは僅かに右下がりだったろう。

左ターンで落とされては、右ターンで加速、と言うのが9ターン続く。

ここが勝負どころと見た。」と言うのです。

私はチンプンカンプンだったので聞いてみた。

「それを、どうやってクリアしたのですか?全旗門全力では駄目なんですか?

私が見たのでは、どの旗も、行け行けどんどんで問題ないと思ったんですがね?」と聞いてみたんです。

「それは南君のインスペクションだ。

あの9旗門までは、僅かだが右肩下がり。

あれを見逃さないで、左ターンだけでも9回加速する。

絶対に、右足(谷足)加重で右足は流さない。

同じに滑ると、このようなバーンでは、必ず右足が僅かに流れる。

だから右足ターンだけは、僅かだが膝を強く内に入れる。

だから左右のターンがビッコだが、完璧なレールターンになる。

硬いバーンなのに、エッジが流される音がしない。

ここを越した時、勝利を確信した。

全くずれが無かったからだ。

読んだ通りの滑りだった。」


「うー」

此れがレースのインスペクションの大事さだ。

と言うことは、バーンの左右の傾きだけではなく、傾斜が変わるところは皆同じである。

前後に傾こうが、左右に傾こうが、斜面に変化が有れば、いつでも同じに滑っては、流れる心配があるのだ。

一寸見ではわからないような、僅かな傾斜の変化を、僅かの膝小増の変化か、力の入れ方の変化で対応しながら滑らないと、あの記録は出ないのである。

試合後、再びハンタマでのポールレッスン後の何日かを 「この様に膝を使うこともあるんだよ。」

と鈴木さん。

なるほど。

フリーのレッスンで、いくらかお利口になれたかな。

多くを学んだ、レース後の3月後半でした。

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コメント

今回 鈴木さんに負けた700人?のツワモノは。いずれ甘かったのでは、彼の目と膝と外脚、内エッジこれらに、いちいち指令しているのではなく、目が自動的に
体を動かすのでは、目がスキーのエッジ、靴のベロの圧力、これらの「センサーからの感じ方」これらによって、大好きな硬いバーン
を、理想的にコントロールするのでは?
「自分ではインスペクションの時の感覚と、本番で同じに滑られた」と言っていましたから、
「9旗門通過で勝利を確信した」
と思ったほど、旨く行ったということですよね。
と言うことは「ショックアブソーバー?が前後余裕が有った」ということですよね。
私はフルパワー?しかも見方が荒っぽい「ザワワ、ザワワ」と流れる音が聞こえていましたから、
全ターンでスピードのロス?
此れが今に成って分かります。
後で気が付く、、、、、ですね(笑い)

投稿: HIRO。 | 2012/03/28 12:15

おはようございます。
編集長に昇格ありがとうございます。(笑)

インスペクションの件、
大変参考になりました。

私も、乱暴なインスペクションですね。
斜度の変化や斜面の傾きを考えません。
これではいけませんね。

次回機会あったら、
インスペクションにも挑戦です。

7日からのハンターの件、了解しました。
土日は出れませんので、
月曜日頃ハンターに向かいます。
楽しみにしております。

投稿: なんちゃってレーサー佐藤 | 2012/03/28 09:33

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